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セイズファーム

  1. 氷見の海と魚を知り尽くした男たちが拓いたワイナリー。 江戸時代から続く鮮魚仲卸の老舗「釣屋魚問屋」が挑むワイン。100%自社農園栽培の葡萄を使用。
  2. 富山湾と立山連峰を見渡せる佳景。 富山県民が誇る大自然を望む、清々しい環境で、洋梨、モモ、リンゴ、ウメなどの果樹や、ヤギ、ウコッケイ、ハチミツなど、自分たちで育てる。
  3. 「KAKI」の椅子、「koffe(コッフェ)」の珈琲、「つりや」の乾物―富山の味とデザイン。 建築とウェブサイト、ワインラベルなどは「五割一分」、シンボルマークは宮田裕美詠さんが制作。どちらも富山市。

魚屋、丘を登る 「セイズファーム」へは、見落とすほど小さな道案内の矢印を見つけながら、丘の上まで走っていく。葡萄畑を抜ける途中にある「作物を取らないで」の表示板の、さりげないデザインがいい。もともと荒れ放題だった土地を、親会社「釣屋魚問屋」の、海で働く筋骨隆々の男たちが、仕事の合間に丘に登って開墾を手伝った。現在では、シャルドネ、メルロー、ソーヴィニヨン・ブランなど、約六千本のワイン用葡萄のほかに、生食用葡萄、洋梨やモモなどを育てている。秋になれば、富山湾の向こうに、くっきりと立山連峰が見える、素晴らしい眺望のワイナリーとレストランは「五割一分」による設計。大きな窓に木漏れ陽が揺れて気持ちがいい。食材は取れ立てで、どれも美味しいが、せっかく訪れた氷見、やはり富山湾の王者ブリを食べたい。北陸でのブリの出世名はツバイソ→コズクラ→フクラギ→ハマチ→ガンド→ブリ。この日は、フクラギのカルパッチョやガンドのラタトゥイユを、もちろんワインと。刺身に熱燗も最高だろうが、こんな富山名物の味わい方は、乙だ。富山には「勝駒」「千代鶴」など、地元で愛され、県内だけでなくなってしまう〝本当の地酒〟があるが、セイズが目指すワインも、そんなワインだとディレクターの飯田さんは言う。彼もよく陽に焼けて精悍だった。 自分達の故郷に、自分達の手で豊かな里山を再生して、次世代に継ぐ。実に潑剌とした人々による、活きのいいドメーヌ。(空閑理)