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山田製油4

京都へんこ「山田製油」ごま油工場へ

2016年7月21日 公開

京都府船井郡日吉町「胡麻」にある山田製油のごま油工場。市内から車で約1時間半ほど。
車から外に出ると、ごまを炒る香ばしいかおりが漂ってきた。「胡麻」という地名はもともとあったそうで、山田製油の三代目当主・山田康一さんが桂工場とはまた別の場所に工場を作ろうと思った際に、ちょうど良いタイミングでこの「胡麻」という場所を見つけたそうだ。そこから工場をつくるまでには、山田社長の並々ならぬ努力があったのだとか。

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工場を案内してくださった寺阪さん。ごま油づくりを始めて11年、山田製油の中で焙煎に関われる職人が数少ない中での重要人物だ。

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まず始めに焙煎所を見学し、流れてくる油を少し味見させて頂いた。「あれ、なんだかいつもの山田製油の味じゃない。」「普段と全然違うでしょ。これが搾りたてのごまの味なんです。ここから不純物を取り除いていきますから。」と寺坂さん。

ここで、ごま油ができるまでの工程をざっと。

1.焙煎(ここが重要!この作業加減で味が大きく変わる)
2.圧搾
3.湯洗いと静置
4.精製(ここで仕上がり具合が決まる)

焙煎作業では、何度で何分焙煎すれば良いというマニュアルはなく、天候と気温、湿度、そして胡麻の状態を見て完成させていくそうだ。1日に30回程度この焙煎作業をするそうだが、一回一回が勝負であり、気が抜けないし、ここが一番緊張すると寺阪さんはおっしゃっていた。

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次に行うのが圧搾。炒り上げた胡麻を圧搾機に移し、圧力を加えて絞る。山田製油では、同じごまを2、3度しぼることはなく、一番しぼりのみが製品となる。その量は焙煎したごまの約27%だそう。その絞ったごま油をドラム缶に移し、お湯を加えてからゆっくりとかきまぜ(湯洗い)、約3週間寝かせる(静置)。この時、不純物が沈殿し、うま味だけが油に残る。

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そして、寝かせたごま油の上澄みを鉄釜に移し、薪を燃やして加熱していく。残念ながら、加熱作業は見れなかったので、実際に使われている鉄釜の写真を。
ここで、わずかに残っている水分をとばし、最後の仕上げに入る。微妙な温度加減が重要になるそうで、薪は一般的に向いていないと思われるが、力強く柔らかい薪火でなければへんこのごま油に仕上げることはできないと教えてもらった。これぞ、へんこ魂・・・

そして、最後はろ紙で濾して完成。丁寧に人の手でラベル貼りが行われ、瓶詰めされていく。焙煎から約1ヶ月、「うちのごま油はこの色が特徴ですからね。」と寺阪さんがおっしゃっていたように、きれいな色をしたごま油が完成する。

1934年の創業以来、添加物などの化学製品を一切使わず、手間暇を惜しまず、手作業で商品をつくる。そのこだわりを持ち続けてきたからこそのごま油だ。

「ええもんつこうて、うまいもんつくらなあかん!」その精神に触れた1日だった。

 

 

 

 

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吉田茜衣