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d SCHOOL「わかりやすい泥染め」レポート

2017年11月9日 公開

10月いっぱい開催したNIPPON VISION MARKET「鹿児島の衣-織りと染め-」に合わせ、10/22(日)「d SCHOOL わかりやすい泥染め」を行いました。講師は奄美大島の(有)金井工芸より、金井志人(かないゆきひと)さんにお越し頂きました。金井さんにお願いするのは、今回で5回目。もうこの時期の鹿児島店の風物詩になってきました。

今回はまず金井工芸のプロダクションフィルムを見ながら、奄美の染め仕事について学びます。(※泥染めの工程や背景が良く分かる内容になっており、映像も使われている音楽もとても素敵です。)

ざっくり言うと泥染めとは、奄美大島に多く自生する「車輪梅(シャリンバイ)」の木をチップにして煮出した染料で染めたあと、泥の鉄分による化学反応を利用して染めるものです。車輪梅は本州にも育っており、田んぼもどこにでもあります。なぜ「泥染め」は奄美大島にしか無いのでしょうか?映像だけではわからないことを金井さんに教えて頂きます。

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奄美大島は雨量が多く日照時間も少ない土地。「古代層」の鉄分を多く含む粒子の細かい泥が雨に流されて溜まっている泥田が有ることが理由の一つ。車輪梅については、理由ははっきりしないけれど、他の土地で育ったものでは全く色の出方が違い、大島紬の黒にはならないのだそう。奄美大島の厳しい自然に耐える車輪梅だからこその生命力の詰まった色なのではないか、と金井さん。ではさっそく、奄美の自然と生命の力を少しお借りして染めさせてもらいます。

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車輪梅を煮出した染料。独特の発酵調味料のような匂いがあります。

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布を浸し揉み込むようにすると、淡いピンク色に。

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分かりやすく半分だけ泥に入れた状態。化学反応でグレーがかった色に変化します。これを何度も繰り返すことで、色は濃くなっていきます。金井さんに相談しながら、「もう少し赤みを」「もう少し濃く」とそれぞれの着地点を目指します。

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参加頂いた方の作品。もともと素敵な色でしたが、、

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泥染めでがらりと雰囲気が変わりました。Tシャツとストールの色は全く違いますが、どちらも車輪梅の色です。

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皆さんそれぞれ個性的な仕上がりです。布地の素材によっても色の出方が違い予測が出来ないので、即興性が高く、染めは職人の経験や勘が大切な仕事なのだと感じます。

藍染や草木染めなども同じですが、天然染料の良いところは、使っているうちに色の変化が楽しめ、退色が気になれば「染め直し」も出来る所。布地そのものも丈夫になるので、同じ服をより長く大切に着ることができます。dSCHOOLも回数を重ねるごとに、以前染めたものの染め直しをする方も増えてきています。これからも皆さんで染めに親しむ機会を作っていきたいと思います。次回は何の染料を使ったdSCHOOLにするか考えるのも楽しみです。

D&DEPARTMENT KAGOSHIMA by MARUYA 森 愛子