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鈴木亜紀子さん

2017年8月5日 公開

ガラスの町「富山市」の拠点でもある「富山ガラス工房」。ここでは、ガラス作家を目指す人々が全国・国外から集まります。

2017年7月2日〜8月6日に開催するNIPPON VISION MARKET「富山ガラス工房 15人のグラス」では、富山ガラス工房に所属する作家の皆様に、同じ形のグラスを作って頂きました。今回、製作してくださった作家にお話を伺ってきました。


1.一般職がらガラス作家の道へ
学生時代は木工を勉強していたという鈴木さん。一時は木工の道を志すも、体力仕事が多く作業的に難しいとの思いから、卒業後は一般職に就職されます。一般職に就職したものの、手を動かしてものを作りたいという思いが諦めきれず、ものづくりの道へ進むことを改めて決意。まずはガラス工房に通ってみたところ、そこからみるみるうちにガラスの魅力に惹かれ、ガラス作家の道へ進まれます。
富山ガラス工房の印象を、「魅力的な作家さんが多く、設備が良いところに惹かれました。また、働ける上に勉強になるところも魅力的です。」と言い、3年前から富山へ。
現在は、作家として、またガラス工房を運営の立場からも支え、工房を使用する作家さんの対応などもされています。
インタビューの当日、今企画で使用する道具まで、見せていただきました。

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ワイングラス本体の正確なサイズを測っていきます。

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こちらの道具を使って、台座の部分を平滑に整えていきます。

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鈴木さん、ありがとうございます!!

2. 自然の摂理をダイナミックに取り入れる
普段の制作では自然から影響を受けることが多く、本物の植物を制作に用いることもあると言います。
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こちらは、葉の葉脈を使い、模様をつけた作品。
「書き込んでいる絵が好きで、試しに取り入れたところ上手くいきました。花を書き込もうと思っていたけど、使いやすい器を作りたいと思っているので、こちらの方が良いかな(笑)」とはにかむ鈴木さん。
葉脈を転写して作った模様は、手作業では書き込めないような大小の線が絡み合い、迫力があります。また緻密に書き込まれているようで、無理がない印象を受けました。自然の摂理をダイナミックに取り入れることは、複雑でありながら、究極にシンプル。知らず知らずの内に選んでしまうような、取り入れやすい模様なのかもしれません。

3.ガラスらしい「白」
今回の企画では、葉脈を転写したシリーズではなく、自然をモチーフにした、「のばな」シリーズも制作いただきました。
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「焼物の白い器が好きで集めていました。焼物の白は一色ではなくて、色々な白があるところに魅力を感じていて。ガラスでも、ガラスなりの白、自分なりの白を使いこなしたいと思っています。」と鈴木さんは言います。「のばな」シリーズは、ガラスらしい透明感も感じさせる、白。
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グラスをちょっとだけ回転させると、半透明な白い下地に模様がうっすら透けて、2重に見えます。焼物では表現できない白です。ワインを注いだらどのように見えるのでしょう。

4.ガラスの魅力とこれからのこと
最後に、鈴木さんが感じる、ガラスの魅力とこれからのことをお聞きしました。
「ガラスの魅力はテーブルウェアの中でも緊張感があるところだと思います。長く使われるものには必ず理由があります。そういったことを満たした上で、ガラスの特性を活かしながら、自分らしさを追求していきたいですね。」
時に、大胆な手法も取り入れる鈴木さん。ガラスらしさ、自分らしさを追求していく中で、どんな手法を取り入れて、どんな作品を作って私達を驚かせてくれるのか。鈴木さんの今後に注目していきたいと思います。

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