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清水彩伽さん

2017年7月22日 公開

ガラスの町「富山市」の拠点でもある「富山ガラス工房」。ここでは、ガラス作家を目指す人々が全国・国外から集まります。

2017年7月2日〜8月6日に開催するNIPPON VISION MARKET「富山ガラス工房 15人のグラス」では、富山ガラス工房に所属する作家の皆様に、同じ形のグラスを作って頂きました。今回、製作してくださった作家にお話を伺ってきました。


1.”わかる”と”わからない”、ガラスの魅力

清水さんにお会いした最初の印象は「若い!」。それもそのはず。今年大学を卒業されたばかりで、富山ガラス工房も、今年が1年目。大学で美術を学ぶ中で、ガラスの面白さに惹かれて、ガラスに携わる仕事をしたいと「富山ガラス工房」を選んだそうです。

ガラスを選んだ理由は、「“わかる”と”わからない”の両方がガラスにはあるから」。”わかる”というのは、形が出来上がっていく過程が、目でみてわかる、ということだそう。例えば陶芸は、形を作った後は窯で焼きます。そのため、焼いている間、どのような変化が起きているかはわかりません。でも、ガラスなら、溶けたガラスが形になるまでの過程がすべて手元で見てわかります。その変化が見られるところが面白いそう。

一方、溶けているときのガラスと、冷えて固まった時のガラスの表情は全く異なります。「できてみないと、どんな表情に仕上がるのか”わからない”ところも、ガラスの面白さです」と話して下さいました。

今時の若者・・・という雰囲気で少し気後れしていまいたが、お話を聞くうちに、ものづくりへの真摯な姿勢や表現したいものへの考えに、どんどん引き込まれていきます。

2.目で見て楽しめるグラス
最初に見せて頂いたのは、普段作っているという大ぶりの猪口。底に厚みがあり、ガラスの色の広がりが立体的です。上から見ると、いくつかの固まりをつなぎ合わせたような模様になっています。

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「目で見て楽しめるようなグラスを心がけています」と清水さん。”見る”といっても、グラスを棚に置いたときと、使っているときではグラスの見方が違います。それを考えて、ひとつのグラスでも、見る角度によって違った表情を持たせる、見ていて飽きない作品です。

3.立体感のある色彩
今回、作って頂いたグラスでも、清水さんの普段の作風が活かされています。グラス部分は、ものを入れること考えて、色は使わず泡でアクセントをつけたシンプルな作り。

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ステム(脚)の部分に清水さんらしい、立体感のある色彩のガラス玉が使われています。このガラス玉も、自分で作成していらっしゃいます。

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透明なガラスの玉に色をつけ、熱いうちに道具を使ってぐっと引き伸します。面白いようにするすると伸びて、あっという間に冷えてガラスの棒に!

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この棒(ケーンと言います)を切ったり、組み合わせたりしながら、作品を作っていきます。このガラスの棒も、どんな色彩になるのか、わからないところが面白いそう。

4.表情豊かなガラス
最後にガラスの魅力を伺いました。「ガラスの魅力は表情が豊かなこと。表現の幅が広いので自分の個性・色を出せるところが好きです」とのこと。まだまだ、形を整える技術や、ロスを少なくする、薄く、傷の少ないものを作る等々、身につけたい技術は多いと話す清水さん。さらに技術を磨いた清水さんが、今の感性をどのように進化させて作品を作っていくのか、これからの活躍も楽しみです。

(D&DEPARTMENT TOYAMA 進藤仁美)