D&Department

D&DEPARTMENT ネットショップへ

img_2739

杉江真奈美さん

2017年7月23日 公開

ガラスの町「富山市」の拠点でもある「富山ガラス工房」。ここでは、ガラス作家を目指す人々が全国・国外から集まります。

2017年7月2日〜8月6日に開催するNIPPON VISION MARKET「富山ガラス工房 15人のグラス」では、富山ガラス工房に所属する作家の皆様に、同じ形のグラスを作って頂きました。今回、製作してくださった作家にお話を伺ってきました。


1.長く付き合い、見えきたガラスとの関係
高校生の頃からガラスの教室に通っていたという杉江さん。高校卒業後、美術の専門学校に進学。専門学校では、ものづくり全般に興味を抱き、アクセサリー作りなどもしていたといいます。ガラス作りも続けていたそうですが、まだガラス作家になる決心はできずにいたそう。
「専門学校卒業後、ここまでガラスを続けて来たのなら、、とようやくガラス一筋に心を決めました」と、ガラス作家の道へ。本格的に作家としての活動を始めようと思っていた頃、富山ガラス工房に第2工房が出来たことがきっかけで、まずはアルバイトとして工房へ。現在は作家として工房で活躍されています。
「自分でも何でこんなにガラスに取りつかれているのかわからないんです」と杉江さんは笑います。杉江さんにとってガラスを作ることは「仕事」と一言では言い切れず、生きてゆくことの一部になっているような、そんな印象を受けました。

2.テクスチャーを追い求める
普段の制作についてお伺いすると、「実験が好きで、テクスチャーを追求しながら作品を作っています。テクスチャーを考えてから、形を考えることの方が多いですね。」と杉江さん。
今企画では、形ありきで皆さんに制作をお願いしました。そのことについてお伺いすると、「いつもとは考え方が逆になるので、難しかったです(笑)」お話いただきました。
杉江さん、無理難題にお応えいただき、本当にありがとうございます!

3. 定番「colors」
img_3527

こちらは杉江さんが普段制作しているシリーズ、「colors」です。
「気になる色はその日によって違いますよね。その日の気分で好みのグラスを選んでほしい、との思いからこのシリーズを作っています。」と杉江さん。今企画でも、colorsシリーズとしてワイングラスを制作していただきました。杉江さんが選んだのは「白」

img_3572

「ワイングラスとお題をいただいたので、ワインを楽しむのなら、ワインが映える白が良いと思いました。白は使い方がイメージしやすいというのもあります。」とのこと。今企画のワイングラスは、本体と脚を一緒に作っていくため、脚の部分も本体と同じデザインが施されています。是非手に取って見てみてください。

img_3551

img_3554

img_3563
杉江さんのcolorsシリーズからは、機能性やデザイン性と言った言葉で語りきれない、「だた純粋にこのグラスを楽しんで欲しい」という使い手の立場に立った強い思いを感じます。「毎晩、晩酌をします」と言う、お酒好きな杉江さん。自身が毎晩グラスを使う使い手であり、作り手であるからこそ、このシリーズが生まれたように思います。お酒好きな皆さん、まずはワインを注いで楽しんでみてくださいね。

4.ガラスの魅力とこれからのこと
最後に、杉江さんが感じる、ガラスの魅力をお聞きしました。「ガラスの魅力は思い通りにならないところ。ガラスと対話する、と良く言いますが、そんなイメージ。ガラスが勝手に動いているようで、実はこちらから仕掛けてるんですよね。上手くいったときは、してやったり、、と(笑)」とも。またこれからの活動について伺うと、「今までは、毎年展示会をしていましたが、今年の6月で個展を一度お休みします。これからは、自分が作りたいものと向き合う時間を作って、作家として新たなステージに進みたいと思っています。」とお話いただきました。
ガラスと長く付き合いながら、ガラスを通して世界を見て来た、杉江さん。これから作家として成熟しようとしたとき、きっと学生の頃とは違って見えてくることもあるのだと思います。どのようにガラスを通して世界を見て、作品を作っていくのか、今後の活動が益々楽しみな杉江さんのお話でした。

D&DEPARTMENT TOYAMA 上野