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食の語り部レポート④ 美味しい醤油づくりを支える、素材へのこだわりと安全

2017年6月6日 公開

第15回 良い食博覧会にてd47食堂内で開催された「食の語り部」講座のレポート。

語り部 第4回目は、チョーコー醤油の技術部長加藤秀男さんに「美味しい醤油づくりを支える、素材へのこだわりと安全」をテーマにお話していただきました。

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今回講師やして頂いた加藤秀男(かとう・ひでお)さん。

長崎県チョーコー醤油の技術部長。研究、開発、品質管理、品質保証と技術部門一筋に勤務。大豆の選定で自らアメリカ、カナダまで足を運ぶことも度々。また食育の一環として「しょうゆ物知り博士」としても活動をされています。

最初に醤油とはどうやって作られているかを教えていただきました。

◆醤油に使われる材料について

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本来の醤油づくりでは、大豆・小麦・食塩・米が使われます。

しかし、コストの削減や手間を省くために「脱脂加工大豆」と「アミノ酸液」が使われているものも。
脱脂加工大豆とは、大豆に含まれる沢山の脂を「有機溶媒(灯油のようなもの)」に漬け込み、脂を取り除いたもの。この「有機溶媒」は口にしていいものではないと加藤さん語ってくれました。
アミノ酸液は、醤油を作る過程の途中にこれを加えます。アミノ酸が加えられるので旨味が簡単に付けられたり、かさ増しをする事がでます。しかし、香りが弱かったり、アミノ酸液に発がん性物質が含まれる可能性があるようです。

そんな作り方をしている醤油があるんだと思うと何だか怖くなってきました。

◆醤油の飲み比べ!

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三つの醤油を実際に飲み比べてみました。(加藤さんが事前にそれぞれの醤油を20倍に薄めて、塩分濃度を一律に調整してくださいました)
加藤さんから「最初はどれでも塩味が来てしまうので、その次にする旨味や香りの伸びを感じるものを選んでみてください。1番旨味と香りが伸びたものがうちで作っている醤油です」とアドバイスを。

実際に飲み比べて見ると、それぞれに違いがあるのは分かるのですが、判別するのが難しかったです。でも、旨味と香り伸びがあるなと思ったのはAとCかなと思いました。

それでは答え合わせ!

A.チョーコー醤油の超特選むらさし
B.関東のスーパーで買える安い醤油
C.百貨店で売っている高級醤油

参加者の皆さんにどれがチョーコー醤油の醤油と思うか伺ってみると、「B」がそうなのではないかという声が多かった。
なぜ「Bの醤油」が多かったか。それは「関東の人に一番馴染みのある味」だったから。やはり昔から慣れている味と言うものが美味しいと感じやすいんだなと思いました。

では本当に良い醤油とはどういうものなのか。

◆良い醤油とは

原料については、丸大豆・小麦・食塩を基本とし、国内外を問わず、品質の良いこと。加工法は本醸造のみで、添加物を使わないこと。

意外とシンプルなもので、加藤さんも「真っ当に醤油作りをしていれば、良い醤油しか出来ない」という言葉が印象的でした。

チョーコー醤油ではこれらの基準をクリアし、大豆はカナダ産のタンパク質が豊富なものを使っています。畑の高度が高く、虫が湧きにくい場所で農薬は全く使わないそうです。もちろん遺伝子組み換えではないもの。実際に、加藤さんも現地に足を運び、生産者とのミーティングを重ねています。

最後に、「これから良い醤油が続いていくために、消費者ができることは?」を伺いました。

「買い手の皆さんにお願いしたい事は、日本発祥の醤油は世界中にあります。世界での需要は増えていっています。でも日本の需要は減っていっているんですね。それは料理をしなくなってしまった。冷凍食品や即席で作れるものが多く、それは食文化が成熟したのかもしれない。でもそれらに何が使われているか分からない事が多いです。料理をすると言う事が我々を守ってくれて、時には叱咤激励してくれると思います。」

最後の言葉を聞いて料理をすることの大切さや、自分をしっかり作っていく、守っていく事に繋がるんだなと改めて深く感じました。

(d47食堂 倉林裕希)


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