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食の語り部2017レポート② 日本の菓子、米菓の魅力。原材料から本物の味を

2017年6月6日 公開

第15回 良い食博覧会にてd47食堂内で開催された「食の語り部」講座のレポート。
語り部 第2回は東京都清澄にて創業約80年、あられ屋を営む精華堂あられ総本舗の三代目 清水敬太さんに、「日本の菓子、米菓の魅力。原材料から本物の味を。」をテーマにお話しいただきました。

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「あられ・おかきと煎餅の違いについて皆さんはご存知ですか?」という質問からスタート。

「丸く大きいのは煎餅、小さく細々しているのがあられ」と、よく間違われるそうです。あられと煎餅の大きな違いとして1つあげるとすれば、製造過程の違いです。煎餅には”うるち米”を使用し成型します。一方で、あられは一度”もち米”をついた後に成型し、2度の加工工程を経て作っているので、煎餅より手間と時間がかかっています。

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「あられ」は主に関東で使う呼び名で、寒い夜に空から降る霰(あられ)に形が似ている事から、その名称が発生しました。

あられ・おかきの素材である餅は古来より、神仏にお供え物として用いられてきました。その餅を現代では鏡餅といわれますが、鏡は呪術的な霊力を備えたものとされ、祭器や首長の権威を表す道具でした。また、餅は神聖な力がこもる食べ物と考えられており、餅鏡は餅で造った鏡であって、神に供え、見て祝うものであったそうです。

お正月の時期に食べる鏡餅を槌で叩いて割ったり、手で欠いたことから「かきもち」の名がうまれ、そのかきもちが現代では「おかき」と呼ばれるようにになったとされています。
あられ・おかきも神様に供える神聖な食べ物としてから愛されてきました。

米菓の基本、歴史についてお話しいただいた後、実際に食べ比べ。

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食べ比べるのは、精華堂霰さんの「手のし柿の種」と一般的な市販の見る柿の種。
Aが精華堂霰さんの「手のし柿の種」、Bは市販の柿の種。

精華堂さんの「手のし柿の種」はだしの味がしっかりし、食べ応えのある印象を受けました。反対に、普段何も気にせず口にしていた市販の柿の種は、精華堂さんの「柿の種」と食べ比べてみると、スカスカで中身のない味に感じました。

大量に製造されている市販の「柿の種」は、元々生地の端切れや、生地が良くないものを使ってつくられ、濃く化学調味料などを使い、味をごまかした物が多かったそう。市販の商品と精華堂さんの製品表示を見比べると一目瞭然。

市販の商品は、ソルビート?カラメル色素?普段の生活ではなかなか見かけない、横文字の添加物がたくさん記載されています。精華堂さんのあられは原材料にこだわりをもって物造りされており、もち米は有機栽培で造られた国産のものを使用。「無農薬、無化学肥料でお米にこだわるのが米菓にこだわる基本中の基本」という言葉が印象的でした。

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精米したてのもち米のみを使用し、もち米の旨味を引き出す為に洗い、蒸し、搗きをすべて工場内で行われ、その後餅切り、生地づくり、乾燥、炭火手焼き、揚げの工程があり、ほとんど機械に頼らず職人の手作業で行われています。

味付けには「良い食品づくりの会」の会員でもある、「タイコウ」のかつお節と「こんぶ土居」の昆布からとった出汁を使用されています。
製品表示を誰が見てもわかる”台所にあるもの”を使用し一切ごまかしのない本物の味にこだわりを持たれています。

精華堂さんの三種類のあられを試食。

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どれも固く食べ応えのあるあられで、「あられは固いものが良い」と、清水さん。
「食」以外のことにも言えることですが、いくらでも”ごまかし”はできます。しかし、一切ごまかさずに本物にこだわる事で、信用、信頼、美味しさにつながることが、今回の食の語り部を通して体感しました。

(d47食堂 吉岡 智宏)


食の語り部2017レポート
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