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井澤さん春の会

日本の歌曲から学ぶ日本語の美しさ

2016年4月21日 公開

4月15日(金)、講師にテノール歌手の井澤章典さんとピアニストの伊原敏行さんにお越しいただき「わかりやすい日本のうた」を開催しました。

リハーサル中に井澤さんは私たちにおっしゃいました。

「にほんのクラシック音楽をちゃんと歌える人は少ないんじゃないかな。。。」

「ちゃんと」とはどういう事なのか。。。その言葉を胸に、福岡店での本番がスタートしたのでした。

春の会のプログラムはこちら。

花 滝廉太郎
春が来た
ふるさとの四季より 春が来た〜朧月夜〜鯉のぼり〜茶摘 (メドレー)
うぐいす
ほんとにきれい
ねこぜんまい
たんぽぽ
電話
さくらさくら
さくら横丁(中田喜直)
さくら横丁(別宮貞雄)
朧月夜(Bob Chilcott編曲)
あわて床屋
この道

参加のみなさまも、井澤さんの生の歌声の迫力やお二人が繰り広げる作詞家や作曲家にちなんだ大阪弁での解説に、ぐっと興味を惹き付けられていた様子。

例えば、井澤さんのCDにも収録されている「うぐいす」という曲。

「この曲の前奏には”ある擬音”が入っています。」と、井澤さん。

右手で叩く鍵盤の音に注意して耳を傾けてみると、

「ホケキョ」

すごい!!確かにそう聞こえました。

「上手に鳴けてないかんじがかわいらしいでしょ?”ホーホケキョ”だとちょっと無粋なかんじなんだよね。」

こうやって前奏で詩やイメージにちなんだ擬音をいれたりするのもクラシック音楽ならではの面白さなのだそう。このエピソードだけで、ほかのクラシック音楽の前奏がどうなているのか、とても気になってきませんか?

それからもうひとつ印象的だったのが、作曲家の木下牧子さんという方の存在と日本語を日本語として発音できていない歌い手が多いというおはなし。

歌のテクニックだけで言葉や詩の表現を誇張せず、正しく日本語を発音する。日本人ならだれでも出来るように感じますが、実際、こういうふつうのことをきちんとやろうと意識している人はとても少ないのだそうです。

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「イタリア語のクラシックはあんなに発音にうるさいのに、なんで日本語のうたで発音を意識しないのだろう。」

井澤さんのような考えの歌い手の方がいて下さるからこそ、私たちは詩に込められた思いやメッセージに気づくきっかけをもらえるのだと思いました。

そしてそんな、当たり前の事をさらに曲で表現なさっているのが、井澤さんも尊敬する作曲家の木下牧子さん。

 

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「木下さんの曲を歌う事は、そのまま正しい日本語を発音する事につながる。日本のうたで日本語をとても大切に曲を書かれている、とても素晴らしい作曲家です。」と、井澤さんが聴かせて下さった木下牧子さんの曲は、どれも驚くほど自然と詩の内容が耳に入ってくるから不思議です。

なぜ「ちゃんと」歌わなければならないのかという、その重要性に改めて気づかされます。

今回の勉強会でクラシック音楽は古くさくてわかりにくいものではなく、言葉の意味や想いをわかりやすく伝えるための表現方法なのだと知る事ができ、とても身近に感じる事ができました。

日本の風土の中で、古くから今まで、たくさんの素敵な詩が生まれています。みなさまも、井澤さんと出会いぜひ、詩を感じ、メロディを感じ、歌を感じるきっかけを体験してみませんか?

夏の会は8/22(月)を予定しております。わたしは次回、もっと木下牧子さんついて聞いてみたいと思いました。

D&DEPARTMNT FUKUOKA 店長 阿部 里奈