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R0016615

saro

  1. 東京都にある島に、泊まる。 調布飛行場から約35分の、飛行機に乗っていく東京。
  2. コンビニも派手な看板もない、何もない「島時間」に身を置いてみる。 人口3千人弱。本土から自分の車で上陸は、ほぼ不可能。いい意味で閉ざされた、ほぼ、完璧な島に泊まる。
  3. 東京R不動産と共同でリフォームした宿。 全国の過疎地活性化の手本となる、立派過ぎず、絶妙なセンスでリフォームされた宿。

すべてがあるような東京から小型機で30分で行ける、何も無い東京の島 東京の宿は、どれもスタイリッシュだ。気分を休めるというより、緊張感をいかに途絶えさせず休息させるか。それには、適度な緊張のためのデザインが必要だ。調布飛行場から南へ160キロ、東京都の島・新島に、その〝東京の宿〟の真逆がある。茨城県水戸市でカフェを営んでいた高野要一郎さんが、東京R不動産と共に旧丸山民宿を改装した「saro(サロー)」には、いわゆる東京人が考えそうなデザインがどこにもない。あるのは、そんな〝東京的〟をすべて、備品から家具から排除して残ったデザイン。そのギリギリの居心地のよさは、写真で見ただけではわからない。夕食で出される島の食材を使った大人な料理に、まず唸る。美味い、そして、酒が進む。デザインを極度に抑えているという、この宿の新種の居心地に参るのだ。人口3千人弱の島に、自慢の外車で乗りつけようとすると八時間以上かかる。だからこそ、保たれた風情がある。昔はメディアに〝ナンパ島〟と呼ばれたこともあったが、今は全撤回。海際にある湯の浜露天温泉は、24時間無料。レンタサイクルに鍵は付いてない。性善説が前提の島だからこその居心地は人の心を開放させる。美しい羽伏浦海岸は宿から自転車で10分。島を理屈なしに実感。saroは島の宿に必要なデザインの必要な量を一晩かけて実感させてくれる、東京を代表するデザイン宿である。(ナガオカケンメイ)

※掲載情報は、『d design travel TOKYO』制作時点(2012年8月)のものとなります。