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YKKセンターパーク

  1. ファスナーの世界トップメーカー「YKK」が、地元につくった施設。 「他人の利益を図らずして自らの繁栄はない」―魚津出身のYKK創業者・吉田忠雄氏の思想と足跡を知る。
  2. 黒部川扇状地の原風景を取り戻す「ふるさとの森」の中にある。 約20種類、約2万本の苗木を、地域の人たちや社員の手で植樹。吉田氏が念じた、「森の中の工場」の実現を目指す。
  3. 珈琲豆も自社栽培・焙煎。「自分たちでつくる」ことを徹底して伝える。 YKKを世界企業に押し上げた、ものづくりへのこだわり。富山から世界、宇宙にまで飛び出した、品質の原点を、一杯の珈琲にも。

なぜYKKが珈琲をつくるのか リーバイスにも、コム・ デ・ギャルソンにも、ノースフェイスにも、ファスナーには「YKK」の三文字を見つける。世界トップメーカーであるYKKのファスナーは、富山県黒部市の工場でつくられていると、現地を訪れて初めて知った。YKK黒部事業所の一部を整備して、一般開放した「YKKセンターパーク」は、入り口にはゲートがあるが、ビジターセンターに一声かければ、誰でも自由に散策できる。YKKの技術と歴史、創業者・吉田忠雄氏の思想や偉業を紹介する資料館、そして、緑の芝生の向こうに北アルプスを望むカフェがある。展示を見て驚いたのは、徹底した一貫生産体制―商品のファスナーも、ファスナーの材料も、ファスナーをつくる機械までもを、すべて自分たちでつくり、濃やかなノウハウに繫げる。カフェがある「丸屋根展示館」は、ファスナー専用の糸を生産していた旧紡績工場。現存する最古のYKK施設でもあり、建築家・大野秀敏の設計で再生し、吉田氏の生誕一〇〇年の二〇〇八年にオープン。ここで出す珈琲も、ブラジルの自社農園で栽培した豆を使う徹底ぶり。要予約で、昔のファスナーの、手作り体験もできる。ファスナーは、こんなに身近なのに、開閉の仕組みを、僕はよく知らなかったが、説明を聞くよりも、トンカチやペンチを持って〝自分でつくることで、よくわかる〟。物をゼロから生み出す楽しさが、技術的・機械的なものづくりの根っこにある、富山の底力を見た。(空閑理)