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Musica TEAを訪れて

2016年12月27日 公開

扉を開けると、店内は花のような香りで包まれていた。綺麗に磨かれた店内に、お馴染みのパッケージ、そして、Musica TEAの歴史を物語るようにたくさんの茶器や紅茶のパッケージ、ポスターが並んでいた。まるで、異空間に迷い込んだような店内で堀江敏樹さんと堀江勇真さんが笑顔で迎えてくださった。

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Musicaは、1952年、敏樹さんの父である堀江謙吉さんが「Tea Saloon MUSICA」として 始めた。場所はもちろん、大阪・堂島。当初はコーヒー中心の音楽喫茶だったという。「Musica」はそのまま「音楽」に由来する。時代は移り変わり、1972年、敏樹さんによって紅茶専門店「Tea House Musica」が始まった。それから61年もの間、2度堂島内を移転はするのものの「Dojima Japan」=「Tea House Musica」といわれるまでになった。そして、2013年、現在の芦屋へと移転した。

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Musicaの歴史を辿っていくと、そこには音楽があり、「今」を築いてきた日本人たちの姿がみえてくる。変わらないものと変わりゆくもの、そしてそこにMusicaの物語がある。その物語については、敏樹さん、勇真さんの夢でもある「Musicaの博物館」で知って頂きたいと思う。

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店内を隅々まで磨き抜く敏樹さん。

「堂島にサンボアという老舗のバーがあるでしょう。あそこは毎日のように店全体を磨き抜く。それにならって、私もこうして店内をいつも磨いているんです。」どうお客様を迎え入れるか、楽しんでもらえる環境をどうつくっていくか、紅茶の神様、Mr.Teaとも称される敏樹さんの原点はここにあるのかもしれない。

今回、お話を聞きながら、グランセ農園の「TIPS」という新商品を頂いた。ご存知の通り、Musicaは日本で初めて本格的に紅茶をポットで出した店とされる。ポットでいれる楽しみ方を勇真さんが語ってくださった。

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「紅茶をポットでいれると、味覚だけでなく、視覚、嗅覚でも存分に味わうこともができるんです。紅茶を口に含んでしばらくそのままでいてください。香りをより感じることができるでしょう。そして、時間がたつと、味が濃くなってくる。それを渋いからだめだと勘違いしてしまっている人もいるんですよね。でも、本当はそこからの楽しみ方もある。例えばミルクを加えたり。時間と共に変化する楽しみも味わってほしいんです。」

実際に、勇真さんに教えて頂いたように、改めて紅茶を味わってみた。口に含むと、全身を甘い花の香りで包まれたような感覚になった。この甘い香りをどう表現しようか、とみんなで話し合ったのだが、私にとっては、秋によく感じるような金木犀のような甘い花の香りだった。勇真さん曰く、感じ方はその人はどういう環境にいたかで違うからねぇとのこと。「TIPS」の茶葉はそのまま葉っぱのかたちをしていた。時間が経つとだんだんと、元の葉っぱの形に近づいていくのも、この「TIPS」ならではの楽しみだ。そして、飲み終わった後のカップに鼻に近づけると、その残り香も甘く、余韻までも楽しむことができる。

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「みなさんは、どのようなときに紅茶を飲みますか?」

私は、毎朝、紅茶を飲んでから仕事へ行く。慌ただしい朝だからこそ、しっかりとポットでいれた紅茶の香りは、心に少しだけ余裕をもたらしてくれる。飲むのは決まって、 Musicaの代表的商品でもある「DOJIMA BREAKFAST」だ。(コーヒーも好きだけど朝からミルで豆を挽いてドリップしている時間がないというのも理由だけど)

休みの日や仕事終わりから寝るまでの時間、それぞれに理由はあるのだろうけど、きっと、誰もが求めているのは、ほっとできる安らぎの時間だと思う。

紅茶もいわば、嗜好品の一種。「日常に紅茶を飲む機会が増えていってほしいと思います。形式に捉われる必要はない。自分にとってのおいしい飲み方を見つけてほしいんです。」と勇真さんは語った。「どういう時に飲むかとか、飲んでそれをどう感じるかというのは人によって違うし、その人それぞれであっていいと思うんですよね」(そのバックでは、Joey Alexanderのピアノジャズが流れていて私は、ジャズという音楽のその自由さがまさに今の時間にぴったりだなぁと思っていた※Joeyは現在13歳のジャズピアニスト)

もっと自由であっていい。紅茶論争は多々あるが、こうだからいけないということはないと思う。自分がおいしいと思うやり方で楽しむことが紅茶の飲み方なのだろう。

Musicaの紅茶缶は1981年以来ずっと変わらないデザインを貫いてきた。変わりゆく時代の中で、変わらず私たちの日常にほっとするひとときをもたらしてくれる。

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2017年、Musica TEAは創業65周年を迎える。D&DEPARTMENT OSAKAは15周年。さらにスリランカ茶業は150周年となる。大きな節目ともなる、2017年。様々な企画を考えております。決定次第、また、皆様にお伝えしていきたいと思います。少しだけ心待ちにしていてください。

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五嶋絵里子