展覧会リレー

2010年5月12日 23:55更新

NIPPON VISION3東京展撤収日。今回は、展示物はとても細かくて、そして、それぞれは、大事にお借りしているものが多い。とても慎重に梱包され、大阪への旅路の支度が行われていく。

中でも、横1800mm、縦900mmはあるガラスの1枚板を3枚、絶対割れないように送るのは、なかなか試行錯誤だ。建築の知識のある宮川と、美術関係の仕事をしていた空閑の二人が中心となって、万全の状態を目指す。結果的には、緩衝材で包み、その周りを木の枠組みで固定する方法に至るのだが、蓋の向き、釘の選定と位置、巡回していく途中でダメにならない方法など、実際の所、かなり手を焼いた。宮川、空閑以外にも、NIPPON VISIONの担当の野口、デザイナーの高橋と、そこに集まる誰もが、決して梱包や工房のスペシャリストではないが、これで大丈夫と思えるまで、皆でそれぞれに意見を出しあって進めていく過程は、その真剣さの中に楽しみがあると言える。これで割れずに全店を巡回できるだろう、と思った時、きっと、こういう所にもしっかりとデザインがあって、その「気遣い」と言えるデザイン次第で、物事がどういうモチベーションで進んでいくのかは大きく変わっていくと思う。設営時は、自分たちのお店のことを100%考えて実施すればいい、しかし、撤収時は次のお店のことを100%考えて実施して欲しい。そのバトンリレーを、だれもがしっかりと意思を持って取り組んでいくことが、展覧会をする上で、本当に大事なことだ。最後に東京に帰ってきた時の状態は、一体どんなだろう。それがきれいに思いやりがある状態だったなら、もしかすると、それだけでも、ひとつ、展覧会の意味があったのでは、と思う。


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相馬 夕輝


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